久しぶりのブログ更新になります。
今回は少々重い話題を取り上げて私見を書かせて頂きます。
皆さんは接骨院、整骨院は何を求めて来院されていますか?
また、整骨院でお仕事されている方々をどのように見ていらっしゃいますか??
大概の方は保険の使えるマッサージ屋さんのイメージでしょうか・・・
実は、私たち柔道整復師は外傷を取り扱う施設として開設しています。
ところが、現在新規に開設される大多数の接骨・整骨院に従事する柔道整復師は骨折・脱臼の治療経験が殆どない方が大多数との事・・・これはどういうわけでしょう!?
私が資格を取得した昭和63年(1988年)当時は柔道整復を養成する学校が全国で14校しかありませんでした。ところが現在は110校ほどあります。これは単純に考えると柔道整復師資格を持つ人が毎年約5千人輩出されることになります。
ところが、資格を得たとしても臨床を経験できる施設の絶対数が足りないために資格取得後すぐに開業される方も居ます・・・元々外傷の患者さん方は整形外科に集中する傾向があります。とある統計によると受傷して整骨院にかかる割合は僅か1%・・・これだけ整骨院が多くなっている現状では新鮮外傷を勉強なんてできるものではありません。
整骨の看板を出すということは外傷を取り扱えるということだと、私は思っておりました。ですので臨床経験というものは私自身とても大事だと考えております。整形外科領域の疾患に対する造詣も深まります。勿論のことながら実際の臨床に於いては整形分野以外の症例に対する知識も求められます。毎日が勉学の日々です。それが当たり前の医療人となるための礎となるものなのです。
6月19日の学術集会でも大きな課題として取り上げられておりますが、臨床研修の徹底化が急務の状況です。そのためには受け皿となる研修施設の拡充と体系化されている柔道整復理論の再構築を欠かすことは出来ないと思います。資質の向上なくして将来の姿は保証されません。
他にもたくさんの問題が山積みですが・・・患者の皆さんは何を基準に整骨院を選んでいるでしょうか?
『治すため』ですよね。
近いから、送迎してくれるから。たくさんの友達が通っていて楽しく会話したりできるからって方も居るかとは思います。
私なりの整骨院選びの基準を挙げてみましょう。
1:一番大事なことは・・・臨床経験が豊富で骨折、脱臼の整復・管理が出来ること
患者さん方にとって治したいために通うのが整骨院だと思います。施術にかかる前に重要なことは“症状を見立てること”だと思います。このような経験があります・・・足首を捻って整骨院に通って管理してもらっていたのだけれどその足は…変形癒合(曲がった状態で骨癒合している状態)していた…ということがありました。骨折の管理が出来ない柔道整復師が居るという事実です。また、このようなお話もあります。
紹介のあった整骨院で骨折を戻そうとギリギリ引っ張られた…整復処置を行ったらしいことを患者さんからお話しされているのですが、実際のところ全く整復されていない(正常な形態にもどっていない)。出来ていない…これは困ったことです。
接骨院・整骨院の看板を掲げる以上『骨接ぎ』としての技量は必要なのではないでしょうか。仮に管理が出来ないにしても診立てが出来ないのは開業には時期尚早ではないでしょうか?
2:患者さんに療養方針の説明をシッカリ行う
言わずもがな。なのですが、診立てを行えないと患者さんに説明が出来ません。私たちは医師ではありませんので診断権を持ち合わせていません。ですから、○○病ですとか○○症ですという診断は出来ませんが患者さんの身体を扱うという点ではこれからの方向付けを説明することは欠かすことが出来ません。治すための行為(何故か解りませんが、柔道整復師は治療という文言は使ってダメになっています・・・おかしな話しです)なわけですから、患者さんやご家族さんにとって都合の良い話ばかりは出来ません。厳しい話もします。わたしは患者さんに必要な説明を行う義務、責任があります。是非、皆さんにはご理解いただきたいものです。
3:整形外科との医療連携が確立されているか
私はこう考えています。
患者さんにとって最良の選択は何であろうか!?
患者さんは痛みなどを訴えて来院されます。診立てを行い加療を行い徐々に、あるいは中には劇的に症状の改善が認められる方もいます。ただ、中には医科的な管理が必要な方もいらっしゃいます。そのような方には適切な医療機関の受診を強くお勧めいたします。決して私個人の収益のために患者さんを抱え込むようなことは致しません。また、患者さん方にも理解して頂きたいのが、私は決して“神の手”は持ち合わせておりません。なんでも治します!そういいたいのですが残念ながらそのような大それた技術は持ち合わせていません。私が出来るのは患者さんにとって最適な選択を提示することです。そこで活きてくるのが臨床経験でどれだけの症例を経験しているか・・・ではないでしょうか?見ただけでは解りません。経験そのものです。
“神の手”はありませんが、医療人としてごく当たり前に持ち合わせていなければならない“眼力”はあるつもりです。
他にも沢山あるのかもしれません。
健康保険の不正請求その他の違法行為。治療とはかけ離れた施術。などというのは論外ですのでここには挙げていません。以上の3点をご参考により良い接骨院・整骨院選びをしてください。身体を預けるのですからしっかり調べましょう!!
健康な身体で生活しましょう。大崎宮城を元気にしていきましょう(^^)/楽しくイキマショウ(´▽`)
はい、今回はこれにてオワリぃぃ~!
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