私が整体、カイロをしない理由は?

今回もつれづれなるままに書き連ねていただきます。

寒くなってきましたね・・・と今のシーズンだと常套句、辞世の文句として使いたいところですが例年の12月の寒さと違いますよね!?この間もも大雨が降りました。今の時期にあれほどの雨とは珍しく感じます。本来であれば白い結晶となって舞い降りてくるはずなのにエルニーニョ現象の作用とは、かくも日本列島に大きな影響を与えるものなのですね(´・ω・`)昨日の大雨がもし仮に雪だったらとんでもない降雪になったでしょう。雪かきは極力減らしたい。しかし雪山には是非とも行きたーい!ジレンマ"(-""-)"なんともわがままな思考ですが、皆さんも恐らく雪は要らないと思ってますでしょ?ですよね…そのままにしておいても消えるものなれど雪かき作業は欠かすことはできませんもの。余計な仕事だけどやらなきゃいけない。。。さて、今年はいかなるものか??

 

さて、今回は整体・矯正に関しての私見を述べさせて頂きます。

 

 整体(せいたい)とは、日本語では主に手技を用いた民間療法、代替療法を指す。日本語としては、大正時代に用いられるようになった用語で、アメリカで誕生した手技療法・オステオパシー(整骨医学)を「整体」と訳したのが始まりのようである。現在俗に用いられる意味では、カイロプラクティック(脊椎指圧療法)に似た骨格の矯正(主に脊椎)を目的とした手技療法を指してつかわれることが多い。脊椎・骨盤・肩甲骨・四肢(上肢・下肢)など、からだ全体の骨格や関節の歪み・ズレの矯正、骨格筋の調整などを、手足を使った手技と補助道具でおこなう技術およびその行為を指しているという意見もある。[以上 ウィキペディアより引用]

 

カイロプラクティックは元来日本の伝統的な活法からヒントを得てそれが逆輸入的に…とかいうお話しもありますが・・・わたしはあまりそこのところは詳しくありません。

いずれにいたしましても、ごく一般的なボキボキの整体行為というのがおそらく一般的な認識ではないでしょうか!?

その施術に関して今回はお話しさせていただきます。

 

伝統医学の一つとして整体は少しばかり実践訓練としてかじってはおります。整骨院で研修時代に得た技術です。自分自身も実験台となったりしてやったものです。確かに気持ちがいいのですよね。痛さもそれほど感じない。でも、今私はテクニックとして患者さんに使うことはありません。其れは何故か。

 

「危険」だからです。

※これはあくまでも私自身の私見です。じっさい整体、カイロを行っている方々を非難しているのではありません。私の経験則から導き出された私自身の心構えとしてとらえて頂きたいのです。熟練された優れた施術家であれば安全なのかもしれません。みなさんもその点を把握したうえでご覧ください。

 

ひとつ例を挙げて説明いたします。

首などを強制的に矯正する行為。カイロではスラスト法というらしいですが、ご自身でもポキポキされている方も居ると思います。強制的に頚部の捻転運動を行う行為で大きな障害を惹起することがあります。

この患者さん、、、頸椎の後縦靭帯骨化症を持ち合わせていたらどうなるでしょう??首の強制運動で四肢麻痺を発症してしまいました・・・皆さん考えられますか?そんなことで身体がマヒ!全くいうこときかなくなるなんて想像できますか?症例報告などで実際に起こり得た事例です。

 

頚の構造は大きく分けると支持基盤としての構造。もう一つが脊髄神経束を保護する構造体として頸椎は存在します。脊髄とは、四肢体幹にいろいろな命令信号を伝える(やり取りする)重要な組織で、脊髄神経が頸椎椎体後方を走行しています。この脊髄神経は脳からのあるいは各器官から信号のやり取りを伝えるための重要な伝達交通路の役割を担っています。支持基盤である頸椎の椎体(積み木状態積み重なり身体の支柱、頚の場合は主に頭部を支えている)の後面に後縦靭帯という組織が頸椎椎体を連結支持してくれています。この後縦靭帯は本来柔軟性のある組織なのですが骨のように変化してしまう病気があるのです。

 

頸椎後縦靭帯骨化症の身体所見として有名なのは歩容異常が出現します。痙性歩行といい歩き方に特徴的な変化が現れます。これは骨化された後縦靭帯が脊髄神経を圧迫することにより運動器官である筋肉の命令コントロールがうまく伝わらなくなり歩きづらくなる症状として現れるのです。

 

実は、この後縦靭帯骨化症。無症候性の症例もあります(外見上何も異常な症状が出ていないということです。外見にはいたって健康体のどこも悪くない身体状況)。

このような方に対してもしスラスト法を行ったら

・・・推して知るべし・・・

脊髄神経のダメージにより大きな障害が出現してしまいます。

後縦靭帯骨化症は単純レントゲンで見つけることが出来ます。勿論、整形外科に行かないといけませんよ。

身体所見として出現していなくても理学所見でわかることも稀に(脊髄症として把握)あります。ですので所見を拾い集めることは私たちにとってとてもとても重要な仕事なのです!!

 

みなさん、わかりましたか??

わたしが矯正行為をしない理由とはこういうことです。

 

脊髄の障害だけではありません。矯正行為による脳内出血との因果関係や骨折の危険性も指摘されています。

私の手で患者さん身体を壊すことはしたくないのです。。。

まちがっても私の関係する皆さんにはそうなってほしくないのです。

仮定の話ですが、そういうこともあるんだなってご理解下さい。

 

はい、今回ものたまわせて頂きましたm(__)m