当院単独管理では難しい症例~その3~

みなさん こんにちは中屋敷の多田です。

当ブログをいつもご覧いただいて有難うございます。今回も身体にまつわる内容でお送りさせて頂きます。

その前にちょっと一言

皆さんはブログをご覧になっていて不思議に思うことがありませんか?接骨院という生業で管理しきれない症例をあげるなんて評判を下げる原因になるのではないか?出来ないということは恥ずかしいことではないのか??そう思われている方もいらっしゃると思います。しかし、わたしはそう思っておりません。出来ないことを公言するのはわたしのこのような思いに因るものです。

 

『患者さんにとって不利益になる療術』『自院に利益をもたらすためだけの意図的な患者誘因を行わない』

この2点をとても大事に考えています。ですので、患者さんがいらっしゃっても見立てによっては他の医療機関をご紹介することが比較的多くあります。業界では"医接連携"と表現しておりますが、来院された患者さんは"痛み"を抱えて助けを求めて私の元へ来ています。その患者さん、これは医科管理と並行して加療したほうが効果的だとか、明らかに疾病による痛みで投薬管理や手術が相当だと判断した場合でも自分の収益のためにと患者さんを抱え込むこと。この行為は痛みをとりたい患者さんにとって不利益のなにものでもありません。私の出来ることをシッカリ線引きすることは患者さんの健康という利益に繋がることです。『出来ない』ことを隠して施術することはわたしにとってあり得ないことです。

 

前職で得た経験はわたしの骨の髄まで沁みわたっていて"商売"のために患者さんを欺いてまで利益を追求することなんてできません。私にできることは今までの患者さんの経緯から『出来る or  出来ない』の判断が先ず先決。

そうです『みる力量』です。臨床家にとって判断する力こそ何よりも優先されるものだと信じています。ですので他人にとっては失敗談とも揶揄されるかもしれない情報をブログに記載しているのです。

同業の方、医療業界関連の方、学生さんの皆さんどう思われますか?皆さんのご意見お聞きしたいものです。この件に関しては患者さん自身は蚊帳の外になります。わたしの判断は『こうしてください』と御説明することですので。

 

随分と前置きが長かったです。本題に入ります。

 

症例報告その3 肩 膝 腰が痛む女性…年齢内緒!

昨年にも他の部位を怪我されて懇意にして頂いている患者さん。5月中旬関節周辺が痛むとの主訴で来院

お話しをお聞きする前に歩容から足関節の不具合も指摘。よくみると手関節、手指にも不具合有り

朝の手指のこわばりは日により変動はあるも15~30分程度

受診歴:平成30年3月市内某医にてリウマチ検査実施も陰性反応との由レントゲン所見もリウマチを特定できる所見なしと説明有り

 

当院来院2日目に某整形外科(リウマチ科)へ紹介

やはり初診時のレントゲン所見ではリウマチ性の変化が乏しく変形性関節症様を呈しているとの返信。後日他の検査予定。

血液検査の結果…炎症反応に異常値あり 関節リウマチとして薬物療法開始する旨患者さんから連絡在り

 

この症例は物理・運動療法も並行することで症状の緩解が認められるケースである(ブログひとつ前の画像参照)

関節痛と言っても外傷性炎症、化膿性炎症、石灰沈着性炎症、リウマチ性炎症はたまた滑膜由来、骨軟骨由来、筋筋膜腱靭帯関節包由来…etc…判断する材料はたくさんあります。運動器の痛みは原因が必ずあります。それを判別できないではこの業界でやっていくのは難しいと思います、というか出来るのが当たり前なんですよね。勉強勉強。

 

前の患者さん、リウマチと診断を受けて正直ショックだとため息交じりに吐露されていましたが、今は優れたお薬が沢山あります。必ず患者さんに最適の薬が見つかります。リウマチと診断、投薬治療をはじめて劇的に落ち着いている患者さんを何人もみています。しっかり病気と向き合って動ける身体を取り戻しましょう!!自信を持って楽しく生活できるために応援しています。。。

 

追記)

ひとつ前のブログに関節リウマチの物理療法・運動療法 興味のある方はご覧ください

運動療法に関してはごく一般的ですが我流では難しいという方はご相談下さい ご指導いたします